どうも!八郎です!!
いよいよその高血圧の数値を
コントロールするための
服薬
が始まります。
前回、主治医が八郎のベッドに訪れ
主治医「一生、薬を飲み続けなければならない」
(※原則で、ダイエットなどの体重減少で服薬しなくてよくなる場合もあります)
と宣告され、これから飲み続けることになるであろう
薬をもってきました。
どうやらこれから、薬とは長い付き合いになりそうです。
そして、主治医の薬の説明が始まります。
最初の2種類の説明が終わり
いよいよ最後の薬の説明になるのですが。。。
それでは、続きをどうぞ!!
アーチスト錠
主治医「では、最後の3種類目の薬」
八郎「。。。はい」
主治医「このオレンジがかった黄色の錠剤」
主治医「『アーチスト』って言うんだけど」
八郎「(『アーチスト』?歌手???)」
主治医「これはβ遮断薬と言って」
八郎「(???)」
主治医「簡単に言うと、心拍数を下げて」
主治医「結果、血圧を下げる効果がある薬だ」
八郎「。。。結構脈が速いんですか?」
主治医「そう、八郎さんの脈拍数は、モニタリングさせてもらったけど」
主治医「普段時から、90~100くらいあって」
主治医「これは軽度の『頻脈』と言える状態なんだ」
頻脈
八郎「普通の人ってどれくらいですか?」
主治医「普通の人は、だいたい60~70」
主治医「スポーツ選手なんかは60を切る人も多い」
主治医「通常時から、100近い脈拍数がある人は」
主治医「心疾患のリスクが高まることが報告されている」
主治医「それを下げるために、このβ遮断薬と言われる」
主治医「『アーチスト錠』を飲んでもらうことになる」
八郎「。。。わかりました。これらを1日2回飲んだらよいんですか?」
主治医「その前に、この『アーチスト錠』は結構効果はあるんだけど」
主治医「『取扱注意』的な内容でもあるので、ちょっと説明させてもらいたい」
八郎「。。。また、食べ合わせ禁止みたいな薬なんですか?」
主治医「いや、それより、全然重い副作用がある可能性がある」
八郎「え。。。重い。。。ですか?」
主治医「そうだね、順を追って説明しよう」
β遮断薬の怖さ
アーチスト錠については
主治医が執拗に脅し?をかけてきます。
どうやら、何やら大事な要素がありそうです。
とりあえず、真摯に聞くことに。
主治医「この薬は、結構効果が確認されている優秀な薬なんだけど」
主治医「優秀な薬ゆえに、問題もある。まずは。。。」
八郎「。。。はい」
主治医「絶対に自分の判断で断薬しない事」
主治医「いきなり断薬すると、心不全になることがあるから」
八郎「ヒエッ…」
主治医「β遮断薬で心拍数をコントロールして」
主治医「心拍数を減らして、それに心臓が慣れた状態で」
主治医「いきなり服薬を止めると、心拍数がまた増えてくるんだけど」
主治医「その増え方によっては、また心臓に負担がかかり」
主治医「運ばれてきた状態のように、心臓の動きが」
主治医「人の20-30%しか動いていないような心不全になっちゃうから」
八郎「」
主治医「もし断薬する場合も、私の方から指示を出すから」
主治医「徐々に断薬するように、服薬の量を減らす指示をするから」
主治医「間違っても、自分の判断で、いきなり服薬を『ゼロ』にしないように!」
八郎「わ、わかりました」
主治医「そういう薬なんで」
主治医「投薬も様子を見ながら徐々に増やしていくね」
分割投与
主治医「最終的には、この1錠を、半分にした状態を」
主治医「朝と晩で飲んでもらう形で考えている」
八郎「は、半分ですか?」
主治医「そうそう、朝と晩で合わせて1錠、みたいな感じかな」
八郎「(そ、そんなに効き目のある薬なのか。。。)」
主治医「で、とりあえずはこの1錠の1/4を」
主治医「毎朝4日間飲んでもらう」
八郎「(1/4とか、きれいに割れるんだろうか。。。)」
主治医「その後、問題がなければ、1/4錠を朝・晩で1回ずつ飲み」
主治医「それで問題がなければ、1/2錠を朝晩1回ずつに増やして」
主治医「様子を見てみることにしようと思ってる」
八郎「わ、わかりました」
ひと通り薬の説明を終えると、帰っていく主治医。
はえー、断薬すると心不全を起こすかもしれない
すげえ薬なのか。
長期出張に薬もっていかなかったら、俺死ぬな。。。
そんなバカなことをぼんやり考えていたら
程なく、看護師がベッドにやってきた。
。。。なんか変な吊り下げるやつを持ってきて。
看護師「八郎さーん、先生から服薬の指示が出ましたので」
看護師「お薬カレンダーをお持ちしました~」
お薬カレンダー
八郎「お、お薬カレンダー、ですか?」
そこには、上から吊り下げるタイプで、
ポケットが縦7か所、横3か所の合計21か所ある
カレンダーというには、生まれて初めて見るタイプのものだった。
横3か所のポケットの1番上には
「あさ・ひる・ばん」
と記載されており、
縦の7か所のポケットの左側には
「1日目・2日目…7日目」
と記載されてます。
看護師「このポケットにお薬を入れておきますので」
看護師「明日から、さっそく飲まれてくださいね~」
看護師「ちなみに、八郎さんの場合は」
看護師「朝に、2錠と1/4錠、夜に1/4錠ですね~」
むう、なんか馬鹿にされているようにも感じる。
それくらいのルーティンなら
覚えられるというもの。
ちょっと反論してみることに。
八郎「看護師さん、それくらいなら覚えられますから、その吊り下げるヤツは要らないですよ」
そういうや否や
それまで、作り笑いを浮かべ、
柔らかそうな感じで話されていた看護師の様子が一変する。
看護師「もし間違いがあって飲む間隔や量を間違うと危険なので、絶対にこの順番通り服薬ください!!」
八郎「」
そう早口にまくしたてて、八郎を一瞥する。
看護師の思わぬ変化に言葉を失ってしまった。。。
看護師「。。。それでは、よろしくお願いしますね~」
一瞬、怖い表情で八郎を縛り付けた顔はどこへやら。
再び、最初と同じ、柔らかい口調で立ち去る看護師。
しかし、あの時一瞬見せたあの形相は、
これからの服薬が、この治療で重要なファクターになる事を
この時微かに感じ取ったのであった。
(次回へ続く)
コメントを残す