どうも!八郎です!!
八郎の両親は病状説明のために病院に呼び出され。
八郎の彼女(現嫁)は入院の準備のために病院に呼び出され。
奇しくも、この2組が病院の待合室で
初めて顔を合わせることになります。
その後、八郎の病状が主治医から説明。
「今夜が峠」だの
「ペースメーカーが必要かもしれない」だの
衝撃の事実を知らされ。
動揺し意気消沈する3名。
母の申し出で、八郎との短時間の面会が許可され。
入室前に別室に通されます。
それでは、続きをどうぞ!
Contents
除菌
![](https://i0.wp.com/eightblog-diet.com/wp-content/uploads/2020/07/kelly-sikkema-f4ELzp_WuCk-unsplash.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
看護士「まず、手にアルコールスプレーをお願いします」
シュッシュッ
看護士「その後、頭髪が出ないようにこのヘアキャップという帽子を」
![](https://i1.wp.com/eightblog-diet.com/wp-content/uploads/2019/10/7ce83a21fe814f55efcfec350b51e38e.png?resize=574%2C418&ssl=1)
看護士「靴はこのようにシューズカバーをかぶせて下さい」
![](https://i1.wp.com/eightblog-diet.com/wp-content/uploads/2019/10/faee49a0062a67dd58637c67a549f026.png?resize=458%2C356&ssl=1)
看護士「そして、最後に洋服の上からこの「使い捨てエプロン」を着てください」
父・母・彼女「。。。イソイソ」
雑菌が部屋に入らないようにでしょうか。
帽子やエプロンは想像できましたが。
くつもカバーをかぶせないと入室できないとか。
かなり念の入れようです。
看護士「最後、マスクをして入室をして下さい」
父・母・彼女「。。。イソイソ」
5分くらい身支度に時間がかかりましたが、漸く準備完了。
いよいよ入室です。
果たして八郎はどうなっているのでしょうか?
苦悶の表情を浮かべ
命つなぎとめる戦いを続けているのか。
それとも、意識もなく
静かに自分の身体の中の戦いに全力を傾けているのか。。。
面会
![](https://i1.wp.com/eightblog-diet.com/wp-content/uploads/2020/07/national-cancer-institute-oM3o8sWsOOk-unsplash.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
看護士「時間はすみません、10分程度でお願い致します」
父「わかりました」
母・彼女「(コクコク)」
とりあえずは姿が見る事が出来ればそれで。。。
そんな思いで病室に入ります。
ドアを2箇所、3箇所とくぐって漸く病室に到着です。
まだ夜の8時前とあってか、部屋はそこそこの明るさ・照度があります。
看護士の後を追いかけると。。。
いましたいました。
ベッドに「トド」のような
でかい物体が転がっているではありませんか(笑)
しかし、このトド。
下手をすると今宵までの命なのかもしれません。。。
看護士「八郎さーん、ご両親が面会に来られましたよ」
八郎「えっ?」
父・母・彼女「!!!」
明日の生命をも脅かすような病魔と闘っているはずのトドが。。。
「えっ?」と発せられた言葉が
結構力強かったのでびっくりして
思わず顔を見合わせます。
八郎「おおー、みんな揃って来てくれたんだー、これはこれは。。。」
。。。何か身体からは管が生えているかのように繋がれて
見るも無残な感じですが。
しかし、顔は紅潮はしているものの
瞳には力もあり、元気そうにも見えます。
父「。。。お前、大丈夫なのか?」
八郎「いやー、全然大丈夫じゃないよーヘラヘラ」
本人は大丈夫じゃない、といっていますが。
その言葉や態度には全く説得力がありません。
て言うか、数時間前の救急車からの電話のあいつと全く一緒じゃん。
今夜が峠と診断された
はずのあいつ。。。
いったい、どうなってるの?
母「身体、きつくないの?」
八郎「んにゃ、全然。と言うかさー、きついって言えば、1日250ccしか水飲んだらダメとか言われてさー、マジ苦行なんだけどー」
父・母・彼女「」
本当に「今夜が峠」なのか?
![](https://i0.wp.com/eightblog-diet.com/wp-content/uploads/2020/07/helena-cook-5ed6i2hXeZk-unsplash.jpg?resize=728%2C546&ssl=1)
30分前の、病状説明では。
目の前に転がっているトドは、
「今夜が峠です」
と言う診断でした。
しかし、目の前に転がっているトドは、
見た目は元気そのもの。
とても、いつ消えるとも分からない命
と言う状態には見えません。
八郎「ひょっとしてさ、お茶とか持ってきてくれたりした?」
母「あんまり飲んだらダメなんでしょ?」
八郎「もう、のどが渇いて死にそうだよー」
看護士「。。。すみません、騒がしいと他の患者さんの迷惑になりますので。。。」
母「あ、はい、すみません。。。」
別に我々はしゃべっていません。
うるさいのは目の前に転がっているトドです。
本当にこのトドは今夜が峠なんでしょうか?
この状態なら、峠が5-6回来ても越えそうな勢いのトドです。
心配して、シリアスになった私たちがバカだったのでしょうか?
安堵
![](https://i0.wp.com/eightblog-diet.com/wp-content/uploads/2020/07/nick-karvounis-Ciqxn7FE4vE-unsplash.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
面会の後、我々はファミレスで遅い夕食をとることにします。
父は冷静に
「あれはどう見ても今夜が峠、と言う状態ではない。死ぬことは無いだろう」
と吐き捨てます。
恐らくあの場にいれば誰もが思うであろう意見。
それに全員が完全に同意(笑)
主治医にだまされたなー
くそう
禁煙するとか言わなきゃよかった。。。
なんて話も出たようです(笑)
こうして、親不孝の息子は
とりあえず今すぐ死ぬことは無いだろう。
という安堵を抱えて
一向はその場を後にしたのでありました。
(次回へ続く)
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