どうも!八郎です!!
さて、三途の川らしき川を渡っていた八郎。
しかし、彼女と思しき声に我に返り、
今まで漕いできた道を、引き返します。
その先に待つものは。。。
それでは、続きをどうぞ!!
対岸に見える影
![](https://i2.wp.com/eightblog-diet.com/wp-content/uploads/2020/09/david-werbrouck-5GwLlb-_UYk-unsplash.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
八郎「船頭さん、今来た道を引き返してください」
するち、無表情の船頭は、
一瞬コチラを見やるようなしぐさをした後、
船を展開させ、今来た道を戻り始めます。
今まで小春日和だったような、
暖かで、気持ちよかった雰囲気は一気に消失。
明るい感じの景色もなりを潜め、
今にも雨が降り出しそうな
曇り空の雰囲気になってしまいます。
。。。何だ。。。この選択は間違っているのか?
そう不安にさせるような景色に変貌します。
そうして随分逆方向を進んだ先に、
川岸に人影が見えます。
あの小柄なシルエットは。。。
どうやら彼女の様です。
船が岸に近づくにつれ、
その推測は核心に変わります。
なぜ、ここに彼女がいるのかは、
理解できないんですが、
彼女が川岸に建っています。
鉄槌
![](https://i1.wp.com/eightblog-diet.com/wp-content/uploads/2020/09/hammer-682767_1920.jpg?resize=728%2C587&ssl=1)
船頭は川岸に船をつけると、姿を消してしまいます。
彼の役目は、ここで終了なのかもしれません。
何にしろ、死後の世界に向かいつつあった、
自分を呼びもどしてくれた、彼女に感謝しなければいけません。
八郎「彼女ちゃん、ありがとう、俺死ぬところだったよ」
そう言って彼女の顔を見上げると。。。
彼女はいつになく真顔です。
。。。真顔、と言うよりは無表情でした。
八郎がここに戻ってきたのを、歓迎している雰囲気は、
全く感じられません。
あれ、三途の川を渡るのを、
呼び戻してくれたんじゃなかったっけ?
僅かに感じた違和感。
これが、段々と膨らんでいきます。
彼女「だから、早く病院に行きなさいって、言ったでしょ」
無表情な彼女の口から出てきたのは、
予想だにしない「説教」です。
もうちょっと、喜んでくれるかと思ったんですが。。。
何か、様子が変です。。。
八郎「いやいや、彼女ちゃんの言う通りやね、今度からちゃんと言う事聞きマッスル」
場の雰囲気を和ませようと、
くだらないダジャレを挟んでみますが、
彼女の表情は無表情のままです。
違和感が更に膨らみます。
そう言えば。。。
彼女が手を後ろに組んでいます。
彼女が手を後ろに組むなんて、とても珍しい事です。
恐らく初めて見たような気がします。
そして、その後ろには。。。
何かを隠しているように見えます。
何かを。。。握っている?
八郎「彼女ちゃん。。。後ろに何かあるの?」
そう聞いても、彼女の無表情は崩れません。
ただ、無表情だった視線だけは、
八郎をしっかり捉えるようになります。
彼女「でも、どの道。。。」
そう言うと、後ろに握っていた物を振り上げます。
八郎「え?どの道。。。って、彼女ちゃん、何やってるの?」
まさに彼女が振り上げている物。
それは
「鉄槌」
ちょっと古い例えですが、
北条司先生の「シティーハンター」のヒロイン、香が
冴羽 獠に振り下ろす、あのハンマー。。。
それを振り下ろしながら、こう言います。
彼女「八郎ちゃんは死ぬんだけどね」
八郎「えっ?」
![](https://i0.wp.com/eightblog-diet.com/wp-content/uploads/2019/12/100t-.png?resize=512%2C281&ssl=1)
ドゴッ。。。
深紅
![](https://i2.wp.com/eightblog-diet.com/wp-content/uploads/2019/12/alina-sofia-QlsQbLXVpuU-unsplash.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
はたと気が付くと。。。
辺りは血の海です。
衣服も真っ赤。
ベッドシーツも真っ赤。
八郎「うわあああああぁぁぁぁぁ」
慌てて狂ったようにナースコールを押し続けます。
ん?ナースコール???
ちょっと現実的になったところで、看護士が慌てて登場。
看護士「どうされました、って、あらー、点滴が逆流してますね」
八郎「へ?点滴。。。?逆流。。。?」
看護士「点滴をしている手を激しく動かすと逆流することがあるんです」
八郎「あ、ああ、そうなんですね。。。」
看護士「とりあえず病衣を着替えましょうか、シーツも交換しましょう」
こうして、八郎は、死の淵から生還したわけであります。。。
(次回へ続く、もう少しお付き合いください)
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