想定外 ―不摂生がもとで死にかけた話(24)―

どうも!八郎です!!

        

重度の高血圧の放置により、心不全と診断され、緊急入院する八郎。
心臓の負担を減らすため、1日250ccの取水制限を敷かれます。
しかし、折からの熱発もあり、のどの渇きはピークを越える状況に。

       

1日250ccの水分では足りないと判断した八郎は。
悪知恵を働かせて、解熱でもらった氷枕を開封し、
中の氷を食べようと画策します。

        

果たして、その目論見はうまくいくのか?

それでは、続きをどうぞ!!   

巡回

氷枕「カチャッ」

    

短い金属音と共に、氷枕が開封されます。
おお、開いた。。。
とホッとする間もなく問題が発生です。

   

氷枕「ジワーッ」

病床のシーツ「。。。ジトーッ」

    

思いのほか、氷枕の中で氷が解けていたようです。
氷解した水が、締め口からあふれ出てきて、
病床のシーツを濡らします。

   

八郎「まずったな。。。」

    

これは想定外でした。
もうこうなると開き直りしかありません。

      

漏れ出たものは仕方がない。
ここまでリスクを冒したら。
手に入れない訳には行きません。

       

意を決して。
氷枕の中に手を入れてみます。

         

しかし、その時!

   

看護士『…ヒタヒタヒタヒタ』

   

遠くからナースシューズの足音が聞こえます。

         

マズい!!
巡回か!?

          

この状況、どうやって収めるべきか?
今から、締め具を閉じているだけの猶予などありません。
そもそも、どうやって。。。
等と考える時間すら残されていないはずです。

       

足音はますます大きくなります。

   

八郎『ええい、ままよ!』

   

とっさに右手で、締め具を掛け布団の中に滑り込ませ。
締め具が無い状態で、氷枕の上に頭を置きます。

       

なるべく頭は、氷枕の中心を外して、
枕の止め口付近に頭を置いたつもりでした。

          

。。。しかし、全ての判断。行動をわずか数秒で行う訳で。
その精度は著しく低い状況です。

   

氷枕「びちゃー。。。」

八郎「ヒッ。。。」

    

思わす変な声がもれ出ます。
首周りから背中にかけて、更に冷たい水がもれ出てきます。
どれだけ身体が熱で火照って熱いとしても。
この首周りの水浸しは堪えます。。。

    

看護士『ヒタヒタヒタヒタ。。。』

   

看護士は八郎のベッドを素通りし、違うベッドへと向かいます。

    

看護士「○○サーンドウサレマシター?」

    

どうやら他の患者がナースコールで
看護士を召還したようです。
間一髪。
八郎の悪だくみは、何とか隠し通せたようです。   

安堵も束の間

暫くして、看護士は呼ばれた場を離れます。
会話が全部聞こえたわけでは無いんですが。
どうやらこれっきりのようで
すぐ戻ってくるような会話の雰囲気ではありません。

        

ふうぅーーー

             

大きくため息をつくや否や。
首元から背中への冷たくじめっとした感じが、
大きく感じられてきます。
今は、緊張で感覚が鈍っており、
さほど冷たさを感じていなかったのですが。
緊張感が去った後は、
五感がしっかり戻ってきたようです。

         

冷たいのはありがたいんですが、
それもすぐに体温で温められ、
生ぬるくなってきます。
。。。なんだか不快な感じになってきます。。。

          

ゆっくりを首を持ち上げ
氷枕をこれ以上水が漏れで無いように右手でずらします。
。。。随分、水が出てしまったのか
氷枕は最初に持った重さの半分くらいになった感じがします。
ここから、更に氷を食べるので
最終的に氷枕はぺらっぺらになるかもしれません。。。

         

言い訳をどうしようか。

。。
。。。
!!!!

           

そうか!
締め金が緩くて外れて水が漏れ出たことにすればよいか!
そうすれば氷を心置きなく食べて
氷枕の重さが減っても、看護士に、

   

八郎「いやー、氷枕の締め金が緩くて、締めようとしたら外れて、水が漏れ出ちゃいました。テヘッ」

    

って言い訳すれば完璧ジャマイカ!?
いやあ、人間、死期が近づくと
その辺の感覚が研ぎ澄まされる、とは言うけど。
今の俺はまさにこの状態か!?

        

と自画自賛しながら、いよいよ、計画を実行に移します。   

想定外

今度こそ。。。

           

八郎が、氷枕の中に手を突っ込むさまは、

         

熊がハチミツのつぼに手を突っ込む様に似ていたかもしれません。

        

氷枕の中に手を突っ込みます。
生まれて始めての経験で、
恐らくもう二度と、することは無い経験でしょう。

      

中の氷は。
家庭用冷蔵庫の製氷皿で作った氷とほぼ同じ大きさだったかもしれません。
しかし、熱などで微妙に解けてしまい。
手のひらに5-6個は収まる大きさになっています。

         

漸く、漸く水分を補給できる。

             

のどの渇きも最高潮に達し。
手のひらに2-3個の氷を一気に口に頬張り込みます。
その後に感じる違和感を、この時はまだ知りえない状態で。。。
(次回へ続く)

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