どうも!八郎です!!
降圧剤を投与され、半ば強制的に血圧を下げられた八郎。
いつの間にか、意識が朦朧とし、現実と夢の狭間へ。。。
しかし、その夢の中で見た光景は、
幼少のころから、
つい最近のころまでの、
自分の人生を振り返るような
ダイジェストの映像。
これって。。。
走馬灯?
って言う事は。。。
俺って、死ぬの?
それでは、続きをどうぞ!
Contents
川
場面は変わり。
澄み渡った青空の様な明るさと、
先が見通せないような靄(もや)がかかった様な、
何とも言えない空間が広がります。
暖かい春先の様な気候。
暑すぎず、寒すぎず、
非常に心地よい感じがします。
自分の隣には、
袈裟を着た僧侶らしき人が、1本の長い木の棒で、船をこいでいます。
どうやら、船の上に乗っているようです。
???
なんで船の上にのっているのでしょうか?
八郎「あのー、すみません。。。この船は。。。」
と聞きながら僧侶らしき人を見て絶句します。
なぜなら、
その人には表情が無かったからです。
無表情、を通り越して、
本当に表情が無い、のっぺらぼうみたいな感じです。
口も無いので、
質問をしても、答えを語る事はないでしょう。
船はゆっくりと、しかし確実に
どこかへと向かって進んでいきます。
遠くから聞こえる声
船は何処へ向かっているのか?
ちょっと気になりましたが。
それもやがて、気にならなくなってきます。
船に乗っていること自体がとても心地よいのです。
何か、全てを忘れてしまいそうな勢いです。
自分の身体にかかっているはずの重力も
感じられなくなるくらい、軽い感覚になってきました。
やがて、船の行先は、
白く、明るい、でも柔らかな光で溢れる場所に向かっているのがわかります。
その光の方に向かうにつれ、
身体がどんどん軽くなり、
なお心地よくなる自分がいます。
このまま、身を委ねたくなる気持ちがますます強くなります。。。
声「×××××××××よ。。。」
ん?
どこからか声が聞こえた気がします。
声「×××××××××だよ。。。」
なんか聞いたことある声だな。
でもとても遠くから聞こえる声。
それも、さらに遠くなり今にも聞こえなくなりそうな声。
まあ、なんでもいいや。
今はこの心地よさに身を委ねよう。
今までに感じたことない心地よさに、
全てを委ねたくなります。
彼女「そっちに行っちゃダメだよ!!」
!!!
今のは、はっきり聞こえました。
彼女の声です。
転回
彼女がこの空間のどこかにいるのでしょうか?
しかし、それらしき姿は見当たりません。
しかし、彼女は、警告の様な口調で、
彼女「そっちに行っちゃダメだよ!!」
と言ったのがはっきり聞こえました。
その瞬間、夢見心地だった感覚から、
はっきりとした現実感のある感覚が戻ってきます。
さっきの走馬灯の様な映像から。。。
この川を移動していくシーン。。。
これは。。。
これって三途の川(笑)
何とベタ過ぎる展開(笑)
あまりにもベタ過ぎて、
逆に笑いがこみ上げてきます。
恐らく遠くから聞こえている彼女の声は。
死の淵を彷徨っている俺の隣で
必死に声をかけているのではないのか?
その彼女の声を、
三途の川を渡る途中に聞く(気が付く)事が出来て、
引き返したら、間一髪、命を取り留めた。。。
あまりにも使い古されたベタ展開で、
三流ドラマでも使われないような古典的展開ではありますが。
しかし、自分はまだ死ねない。
現世にやり残したことは沢山あるし。
彼女を悲しませる訳にはいかない。
ここは声をかけてくれた彼女に素直に感謝し。
川を戻る事にします。
八郎「船頭さん、今来た道を引き返してください」
するち、無表情の船頭は、
一瞬コチラを見やるようなしぐさをした後、
船を展開させ、今来た道を戻り始めます。
(次回へ続く)
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